歴史を紐解く

歴史を紐解く

性別・年齢に関係なく楽しめる競技のルーツ

ダーツが非常に深いゲーム性を富んでいることがよく分かる。そして頻繁に多くの人から楽しめる遊びと見られているのも納得できるのも頷ける。競技といっても室内で遊ぶことが出来る上、また老若男女問わず、年齢に関係なく楽しめるのもダーツの良さだ。競技人口として考えれば数千万人クラスの人が興じているといわれ、純粋に遊びとしてダーツをしている人もカウントするならばその数は、およそ日本人口だけで考えても億単位に迫るくらいの人が、一度はダーツをしたことがあると答えるのではないか。

実際競技用、もしくは飲食店などに導入されているダーツボードなどはもちろん、家庭用に遊べる簡易ダーツボードなども多く発売されているため、いつでも何処でも楽しもうと思えば楽しめるのが、ダーツの魅力だ。ではそんなダーツがいつ頃から競技としてはもちろん、ゲームの一環として開発されるまでの歴史的経緯というのも気になるところ。初心者で、単純にダーツだけを楽しめるのであればそれでいいと考えている人もいるかもしれないが、せっかくだからこの機会を利用してダーツというものが誕生したルーツを探っていくのも一興だ。

ここではそんなダーツの歴史について、考察を加えながら紐解いていこう。

発祥は500年以上前の中世イギリス

ダーツの起源を見て行くとなると、その歴史は今から500年以上前まで遡ることになる。当然だが日本で生まれた競技ではない、ダーツ中世イギリスで誕生したと言われている。言われているというのも、いまだダーツの詳しいルーツについてはっきりとしたことが分かっておらず、真相はまだまだ究明されていないという。今のところ推測として予想されているのは、当時の兵士たちが長く続いている戦争の中、余暇を楽しむために遊ばれていたと言われている。

つまりダーツは戦場で考え出されたゲームということだが、ではその当時用いられた道具は何かというと、主力武器として扱われていた『弓矢』を利用していたと考えられている。日本的に言えば形式こそちょっと違うが、『流鏑馬』に近い。的を射ることでより相手より真ん中近くに当てられるかどうかが勝負の決め手だ。この頃のダーツはとにかく中心に当てられるかが勝負の分かれ目だ、何せ当時は戦乱の時代だったため、いかに人を沢山殺せるかが問われた時代だ。ダーツもまたそうした血塗られた歴史の中で考え出されたものだが、本質には的確に敵を射抜くための練習の一貫だったということになる。

その後本格的なゲームへと発展する

その後ダーツは本質となる訓練要素を排除されていくこととなり、残った要素である『的』と『矢』の2つを利用した『ゲーム』へと変化していく。矢といっても元来の矢をそのまま使用するのではなく、短く切って加工することで手の平に持ちやすい大きさになる。そうしていつしか人々にも遊びとして浸透して行くことになるが、当時はまだ的については現代のようにしっかりとした炎上の的は用意されていなかった。

的についての変遷を辿ってみると、

・初期:葡萄酒の樽に円を描いて、素手で矢を投げる競技への変化

・樽から、大木を厚く輪切りにした的へと変化する。この頃より、現在の採点方法と標的狙いをする楽しさが見出される

・使い込まれていく的が自然乾燥して行くことで、表面に何本もの放射状の亀裂が入ったことで、それを生かした複雑な採点方法が考え出される

最初こそ無骨な遊びとなっていたが、徐々に的を現在ほどに縮小した円状の的へと変化すると、その的に当てる事の面白さと現在行なわれているダーツゲームの採点方法の原型が考え出される。それまでは単純に当てることが出来ればよかったが、それだと限界があると感じた人が考え出したもう1つの楽しみ方といったところだ。

厚く輪切りにした的は適度に刻まれている年輪を使用していたが、それらが自然乾燥したことでこちらも現在公式ルールとして利用されている採点方法の雛形を構築している。起源として見てみると分かるとおり、とてもではないが現代に要に女性でも気軽に楽しめる遊びだったとは言えないくらい、乱暴なものだった。そのため、時にはこうした投擲を用いての危険な賭け事なども行われていただろう、また中には人間を的にしたものもおそらく行われていたというのも説明できる。

現在こそ気軽に遊べるなどと言われているが、登場したばかりの頃はそんな平和的な遊びではなかったことを覚えておく必要がある。

競技としての発展

ダーツが本格的に競技として利用されるようになったのは、20世紀に差し掛かる頃の『1896年』頃の英国人『ブライアン・ガムリン』によって、本格的な競技化へと準備が進められた。その過程で点数区分に関する方法も考案され、それまで歪な形状で使用されていたボードに関しても、現在使用されているボードの原形が完成した頃には、現在活用されている公式ルールが成立する。

それまでは兵士たちが遊びという投射練習だったものが、産業革命を向かえて新たな歴史を歩み出した頃には家族全員で楽しく遊べる競技へと脱皮することになった。それからダーツはイギリスを中心に公式競技として多くの人達に親しまれる競技になって行き、第一次世界大戦後にはクラブチームなどが結成され、更に国際ダーツ組織となる『National Darts Association』を設立した。その後第二次世界大戦後にようやく戦乱の火蓋が下火となってから10年後には、プロとして競技人生にすべてを掛ける人々が出てくるようになる。その後はようやく訪れた世界各地に広く親しまれる競技として輸出されていき1970年頃には世界的な国際競技としての地位を確立した。

本格的な競技として始まってからまだ40数年といったところだが、そのルーツを辿ると真相こそまだはっきりと解明されていないが500年以上前には既にダーツの起源となるものが既に開発されていた、と言うことになる。日本からしても遊びやすさから親しまれているのも頷けるが、現状テレビでダーツの公式試合が放送されるといったことがない辺り、まだまだ日本国内における地位はマイナーなスポーツと見なされているのかもしれない。単純に代わり映えのない映像が連続するから視聴率を稼げないというのが、テレビ局の本音だろう。